ジープランG-PLANに関するあれこれ
フォームファイブFORM FIVE シリーズ
G-PLAN Form Five Wall Unit
ジープランgplanのフォームファイブは1967年に発売されました。
遡ること15年超、イームズによりイームズストレージユニットがデザインされました。
モジュール方式、ユニット方式と呼ばれるものです。
これを支えていたのは、工業生産技術、もっといえば大量生産技術です。
同じ部材を大量に作り、家に合わせて大きさを決め、必要な部材を買い、組み立てる家具です。
大量生産でき、組み立て式ですので、輸送コストも安い。
さすがイームズであります。
時は戻り、1960年代後半。
次々とモジュール方式が販売されます。
1965年、スイスの老舗家具屋USMはUSMハラーと呼ばれるモジュール方式の家具を販売します。
1964年、英国ステイプルズ社から、ユニット方式のラダラックスシリーズが販売されます。
この流れをくみ、ジープランgplanからは、フォームファイブウォールユニット(Form Five Wall Unit)が販売されます。
しかしながら、前者たちほどの可変性はありません。
一列の棚に可変性はなく、上下の組み合わせ、そして、列の組み合わせによる可変性?というか組み合わせです。
この可変性の少なさ、ここに英国職人のクラフツマンシップを感じるのです。
例えば、英国製ダイニングテーブル。脚が外れません。
北欧製のものは、脚が外れます。
外れるということは、素人がつけるわけです。
ガタつきが出るかもしれない、破損するかもしれない。
職人としては、その完成度、最後の仕上げを自分たちでできないこと、それを許せないのです。
このダイニングテーブルと、同じようなことが、ユニット方式でも起きるわけです。
モジュールは幅30インチ高さ78インチ。
なぜ、その大きさなのか、まだ分からない。
建具の大きさでもないし、レンガの大きさからきているわけでもなさそう。
話を戻しますと、使用者に組み立てを任せるその可変性は、許せない。
家具ではない。
いや、そうすることで、自分が職人ではなくなること。
それが、許せなかったのです。
きっとね。