映画『トレインスポッティングT2』に見る、2017年イギリスで最もかっこいい家具たちのその後


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こんにちは。
イギリス人店長が選ぶ■英国ヴィンテージ家具&アンティークの専門店■
ブリティッシュビンテージプラスのmisakiです。

 

前回ご紹介しました、映画『トレインスポッティングT2』に登場するイギリス生まれのおしゃれでかっこいいヴィンテージ家具の数々。

トレインスポッティングに見る、2017年最もカッコいいヴィンテージ家具とは?

 

実はこの話には、ちょっとした裏話があるんですよ!
それをみなさんに、ぜひお伝えしたくてしたくて^^

 

T2の撮影で使われた、英国製ヴィンテージ家具をはじめとする様々な小物たち、延べ130点以上。
映画の撮影終了後には、なんとオークションでその多くが売却されたそうです。

 

実際のオークション会場の画像がこちらです!

 

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既に映画を見た方ならピンとくるような、シックボーイの切り盛りする英国パブのカウンター。少年時代から変わらないレントンの部屋の電車柄のウォールペーパー・・・。

この時代に生き、特別な想いをもつ多くの人にとっては『トレインスポッティングの一部を実際に所有することができる!!』ということで、映画の舞台でもあるスコットランドで開催されたこのオークション。かなりの話題を呼んだようです。

 

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オークションのパンフレットの一部がこちら。
これによると、ベグビーの刑務所シーンで使用されたトイレが500ポンドで落札されたそうです。

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ステンレス製の一体型トイレが日本円で8万円弱。安いのか?高いのか?
これを競りに出すのもすごいですが、欲しい人がけっこういて販売開始価格7500円から競っちゃうというのも何ともイギリスらしい。(笑)

自宅に持ち帰って、どう活用しているのかも興味深いですね。

 

 

そしてこの一件で私が何よりも皆さんに伝えたかったのは、オークション後に落札金がどうなったかということなんですが・・・

 

現地の新聞によりますと、落札金は全てスコットランドの『ドラッグ依存を中心とする青年問題の更正施設』に寄付されたとのことです。

 

約20年前にトレインスポッティングが上映されたとき。日本だけでなく世界中に衝撃的なカルチャーショックを起こしました。
この映画が伝えたいことは何だろうと思いました。

でも今回T2を観て、そしてこの事後ストーリーを知り。
この映画を作った人たちはただのクレイジーで奇抜なドラッグの世界を見せたかっただけではなくて
こうはなるなよ。という温かな眼差しを、決して押しつけではなく若者に受け入れられる形で送っていたんだなぁと20年経った今深く納得しました。

 

その懐の大きさ。そして人間味。

 

現代のイギリスは、華やかなイメージとは裏腹におそらく日本以上に暗くて深い社会問題が潜んでいる国です。ホームレスや物乞いの人も普通に路上で声をかけてくるので、渡英当初は一人歩きが怖かった記憶が思い出されます。

 

でもそのなかでも、社会の問題や弱者の存在を皆の問題と考えて
少しでも良くしていこうと前向きな気持ちで活動している人が沢山いる国でもあります。

私もイギリスを離れてもう7、8年になろうかとしていますが、今回のストーリーを耳にし
彼らの誇り高いスピリットにまた触れたような気がして、とても懐かしく嬉しい気持ちになりました。

 

英国ヴィンテージをお使いの方や興味のある方々へも、これらの家具がどんな国からやってきているのか、
どんな国民性の人たちが愛してきたものなのか。少しでも理解を深めてもらえたら嬉しく思います^^