イギリス11月の風物詩。
こんばんは。
イギリス人店長による■英国ヴィンテージ家具&アンティークのセレクトショップ■
ブリティッシュビンテージプラスのMisakiです。
11月に入り、すっかり寒くなってきましたね。
何気に、昔住んでいたイギリスの港街ブリストルの天気をチェックしてみたら、
すでに今週は最低マイナス1の予報が!
暗くて、寒くて、なが~いイギリスの冬の始まりを感じます。
さて、11月のイギリスと言えば、他の国では行われていない独特のイベントがあるのをご存知ですか?
知っているアナタはかなりのイギリス通!
名前は、「ボンファイアーナイト(ガイ・フォークスナイト)」と言って、11月5日とその前後の週末に
街中のあらゆる広場などに集まって「たき火」をするという行事です。
「たき火」と言っても、日本のような「たき火だ、たき火だ♪あたろうか、あたろうよ~♪」のような
朗らかなイメージとは程遠く、たき火のなかで人形を焼いて祝う・・・というちょっとダークなお祭りです。
これにはちゃんと歴史的な意味合いがあり、
時は、さかのぼること今から約400年前。
1605年11月5日。
ガイ・フォークスという一人の男性が、
イギリスの国会議事堂に爆薬を大量に仕掛け、国王暗殺を企てました。
幸いなことに暗殺は未然に防がれ、ガイ・フォークスは捕まり処刑されましたが、
それ以来国王は、このような反逆が二度と起きないように、
11月5日にたき火(ボンファイヤー)を焚いて、その中にガイを模した人形を
投げ入れるという行事を始めたのです。
これが起源となり、現在では全英中でボンファイヤーナイト(ガイフォークスナイト)が行われるようになっています。
ロンドンなどの大都市では大々的に花火も打ち上げられ、11月の風物詩として定着しています。
かなりシュールではありますが、いかにも魔女や魔法などのスピリチュアルな文化が根強いている
イギリスらしいお祭りだと思います。
ベストシーズンとは言い難い、この時期のイギリスですが、
ボンファイヤーのお祭りや、夜空いっぱいに広がる秋の花火を見るというのも
なかなかB級なイギリスの楽しみ方かもしれませんね。